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2008年2月

フジコ・ヘミング

先週少し暖かかったのに、また寒くなってしまいましたね。
ハワイに行ってきたという生徒さんから、むこうは半袖短パンでOKとの話を聞き、心底羨ましかったです・・・。
私は寒いのがすごく苦手・・・常夏の南国に逃亡したいです。
ハワイ、行ってみたいなぁ・・・。

ところで、またまた生徒さんからCDをお借りしました。

ピアノ名曲集 イングリット・フジコ・ヘミング

フジコ・ヘミングは、ご存知の方も多いと思います。
波乱万丈な人生を送ってきた女流ピアニストです。
現在は75歳ですが現役バリバリ、いまだコンサートチケットは入手困難という人気ぶりです。

フジコ・ヘミングは1932年にベルリンで生まれ、5歳のときに日本へ来ました。
スウェーデン人の父親は戦争の影響で日本を去り、その後は母親と弟の三人暮らしでした。
ピアニストの母親に子供の頃からピアノを習い、天才ピアニストと注目されていたようです。高校生の時にデビュー、東京芸大に進み、コンクールでは多くの賞を受賞しています。

大学卒業後、留学しようとしたときに無国籍である事がわかり、その後はかなり苦労してきたようです。
赤十字に難民として認定され、29歳の時にやっとベルリンに留学できましたが、難民ということで、酷いイジメにあったそうです。(今はスウェーデンの国籍です)
さらに、貧しくて暖房が入れられなかったため風邪をこじらせて両耳の聴力を失ってしまい、演奏活動を休止するハメになってしまいます。
しかもこれは念願のリサイタル直前のアクシデントで、さぞ悔しかったろうと思います。

その後ストックホルムに移住し、耳の治療をしながら音楽学校のピアノ教師をしていました。各地でコンサート活動も続けていました。

1995年に日本に帰国し細々と演奏活動をしていましたが、1999年にNHKのドキュメンタリー番組に取り上げられ、人気爆発。
以降、本格的に活動を再開し、国内外で大活躍をしています。
現在、聴力は40%まで回復しているそうです。

このCDは、ベストアルバムということで、名演奏が詰まっています。
曲目も、有名どころが集まっているので、聴きやすいと思います。
彼女の演奏は、ゆっくりしたテンポが多いです。
得意とする「ラ・カンパネラ」も、他の人の演奏と比べるとだいぶ遅い感じがします。
でも、音色がとても綺麗。心に染み入る演奏です。
「魂のピアニスト」といわれる所以ですね。

私は生でフジコさんの演奏を聴いたことは無いのですが、これを聴いて、無性に聴きに行きたくなってしまいました。
今年は5月にコンサートがあるのですが、東京公演は既に完売です。
チケットは高価だし入手困難ですが・・・来年は手に入れたいなぁ。
コンサート情報をマメにチェックしなくては。

ちなみにフジコさんは、猫とタバコが大好きなようです。
普段は、猫を膝に乗せてタバコ吸いながらピアノ弾いているとか。
動物が大好きで、ベジタリアンだそうです。
寄付や慈善活動も熱心に行っているそうで、なんだかとってもいい人そう・・・。

演奏には人間性が表れるって言いますが、本当にそうなんだろうなって思いました。
私の演奏にも表れているのかな~・・・ちょっとコワイですね。。


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フィギュアスケート使用曲

先日、私の大好きなフィギュアスケートの、四大陸選手権がありました。

高橋君素晴らしかった・・・感動して、テレビに向かって思わず拍手です。
真央ちゃんもさすが、素敵でした。
始まる前の固い表情を見て少し不安でしたが、見事にプレッシャーを力に変えていましたね。
ミキティは序盤のミスが残念でしたが、そこから先は素晴らしかったです。
失敗を引きずらない精神力、見習いたいです。

フィギュアスケートには、素敵な曲がたくさん使われています。
気に入った曲があるとすぐにCDが欲しくなってしまいます・・・。
というわけで、シーズンごとに、私のCDは増えていきます。。

今シーズンで特に気に入ったのは3曲あります。

まずは、高橋君使用曲の
「幻想的序曲 ロミオとジュリエット」(作曲:チャイコフスキー)

「ロミオとジュリエット」といえば一般的にはプロコフィエフ作曲の方が有名かもしれません。
CMでもよく使われていますし・・・。
チャイコフスキーのは、初めてちゃんと聴きました。。
スケートでは短く編集されていますが、原曲はだいたい20分くらいの長さです。
少し長いですが、とても素敵な曲です。
そんなに長い曲聴いていられないという人は、高橋君用にアレンジされたもの(?)がiTuneでダウンロードできます。
こちらは5分弱です。

チャイコフスキー(1840-1893)はロシアの作曲家です。
同じく作曲家のバラキレフに勧められて、1869年にこの曲を作ったそうです。
ちなみにこの年、チャイコフスキーは婚約者と破局しているようです。

次に、ミキティ使用曲の
「歌劇サムソンとデリラより バッカナール」(作曲:サン=サーンス)

サン=サーンスのCDはほとんど持っていないことに気づき、思わずネットで注文してしまいました。
到着を楽しみに待っているところです。

サン=サーンス(1835-1921)はフランスの作曲家です。
近代フランス音楽の基礎を築いたと言われています。
この曲は1872年に作曲されています。
そういえば・・・先ほどのチャイコフスキーと同じ時代に生きていたんですね。

オペラ「サムソンとデリラ」の原作は旧約聖書です。
あらすじを読んだ感じでは、ペリシテ人VSヘプライ人の民族紛争の話です。
平たく言うと、ペリシテの女スパイ(?)であるデリラが、ヘプライ大将サムソンを誘惑して破滅させようとする話・・・でしょうか。
デリラは妖艶な美女で、サムソンを誘惑して弱点を聞き出し、裏切って破滅させます。
最終的にはサムソンの自爆行為で、デリラ側も全滅するみたいですが。

ペリシテ人は、サムソンを捕らえて両目をえぐり(!)牢獄にぶち込んだ後、神殿で勝利の宴を始めます。
その時の曲がこの「バッカナール」です。
異国情緒ただようこの曲で、官能的な踊りを踊るようです。
ミキティも、セクシーでしたね。
ちなみに「バッカナール」とは、お酒の神様バッカスに捧げる踊りのことだそうです。

そして、真央ちゃん使用曲の
「ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジー」(作曲:ナイジェル・ヘス)

これは映画「ラヴェンダーの咲く庭で」のために作曲された映画音楽です。
私は観ていないのですが、1930年代のイギリスの漁村を舞台にしたお話みたいです。
映画を知らないので、私の中ではすっかり真央ちゃんの曲になってしまいました。。
この曲を聴くと真央ちゃんが頭の中で踊ります。

もうすぐ世界選手権なので、とても楽しみです。
ものすごくハイレベルな戦いになるんだろうなぁ。
みんな、応援しています!!

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ピアノの森&カリンニコフ その後

以前、映画版の「ピアノの森」を観た感想を書きましたが・・・
今度は、原作の漫画を読んできました^^
現在も連載中で、14巻まで出ています。

原作も、とても面白かったです。
いいところで終わってしまって続きを読むのが待ち遠しいです。
青年誌で連載されているということで、映画と違って少し過激な部分もあり、完全に大人向けでした。

映画では子供の頃の話で終わってしまいましたが、今は成長してショパンコンクールに挑んでいるところです。
とても爽やかだった映画とは違い、成長するにつれて、天才と秀才の友情は複雑なものになってきています。
どっちも頑張れ!!って応援してしまいますが、結果が気になるところ・・・。
登場人物も増えて、人間模様が面白いです。

いくら天才とはいえ、さすがにそれは無理なんではないかと思う部分もありますが、
そこは漫画だからと割り切って読めば楽しめると思います。

でもやはり、漫画だと音が無くて寂しい・・・。
ぜひ、アニメ化してほしいです。

ところで、これも以前書いたものの後日談ですが、
ロシアの作曲家、カリンニコフさんのCDがやっと届きました。
交響曲第一番と、第二番が収録されています。
ネットで評判が良かったヤウディ指揮のものです。

期待通り、とても良かったです。
とても綺麗なメロディーに酔いしれました。
ピアノ作品とはまた違った雰囲気で、予想していたよりも明るく、派手に盛り上がる曲でした。
ロマンチック&ドラマチックです。

私の持っているのとは違いますが、クチャル指揮の演奏がここで試聴できます。
http://andotowa.quu.cc/pg35.html

カリンニコフは、経済的に恵まれなく、生計を立てるため働きながら勉強した苦労人らしいです。
しかも過労が祟って結核を患い、34歳で亡くなっています。
チャイコフスキーやラフマニノフがサポートしていたようなのですが・・・
略歴を見る限りでは、不遇な天才としか思えなく、悲しい気持ちになります。

この交響曲第一番と第二番は療養中に書かれたものです。
病気のため初演にも立ち会えず、第一番の出版を目前に亡くなってしまったようです。
こんなに素敵な曲を書いたのに、本人が聴けないままだったなんて・・・本当に切ないです。
そんな彼が作曲したこの曲に、なんとなく希望を感じさせる明るさがあるということに、もっと切なくなります。。
もっと日本でも、この曲をメジャーにしてあげたいなぁ・・・。

というわけで、聴いてみたい生徒さんは申し出てくださいね。
レッスン室に置いておきますので^^

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本日のオススメ曲3

きらきら星変奏曲 K.265」 作曲:モーツァルト

「Mozart_kirakira_k.mid」をダウンロード
↑右クリックで「新しいウインドウで開く」を選択することをオススメします
(MIDI提供:ラインムジーク 

この曲は、モーツァルトのピアノ作品の中でもかなり有名な方だと思います。
「のだめカンタービレ」ドラマ版のヨーロッパ編でも使用されていました。

タイトルの通り、「きらきら星」のメロディーが、12のバリエーションでどんどん登場します。
激しいバージョンや悲しげなバージョンもあり、楽しめます。

難度は、出版社によってバラつきがあるようですが、個人的には上級だと思います。
モーツァルトの曲はよく子供が弾いているという印象がありますが、
それは譜読みが比較的簡単だからでしょう。
でもシンプルなだけに、ごまかしも効かず・・・
軽快に弾きこなすには高い技術が要求されます。

この曲、日本では「きらきら星変奏曲」という名で親しまれていますが、
正確には「“ああ、お母様、あなたに申しましょう”による12の変奏曲」といいます。
この「ああ、お母様、あなたに申しましょう」という曲は、作曲当時フランスで流行していた歌で、娘が母親に恋の話を打ち明けるという内容だそうです。
それがアメリカかイギリスに伝わったとき、なぜだか「twinkle,twinkle,little star♪」って替え歌になり、日本語訳も「きらきら光るお空の星よ♪」になってしまったみたいです。

この変奏曲は、1778年にモーツァルトがウィーンにいた時、弟子の教育のために作曲したと言われています。
1770年にオーストリアのマリー・アントワネットがフランスのルイ16世に嫁いだことで、フランスの流行がウィーンにも流れていたのでしょう。
ちなみにモーツァルトは六歳のとき、当時七歳のマリー・アントワネットにプロポーズしたという可愛いエピソードが残っています。

教育のために書かれたというだけのことがあり、多才なテクニックが散りばめられていて、勉強になる曲です。
速くムラ無く弾かなくてはならないので、かなり指の練習になります。
しかもいろいろなニュアンスに富んだ素敵な曲。
さすが天才です・・・練習曲で終わらせないのがモーツァルトなのでしょう。

当時のピアノの鍵盤は浅くて軽く、現代のピアノの半分くらいの重さで弾けたそうです。
そのせいか修飾音や速いパッセージが非常に多く、現代に生きる私たちに苦労をかけてます。。
でもこれを弾きこなすことが出来たら、その時にはかなりレベルアップしているはず。
ぜひ、挑んでみてください^^

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